楽譜に書いてあることを弾けるようになることはとても大事です。
間違えずに弾けたり、綺麗なフォームで弾けることも大事です。
それよりも大事なことは
「音楽を楽しむこと」だと思います。
音楽で誰かを喜ばせたり、
一緒に楽しんだり、
同じ時間を共有したり、
たまには失敗してみたり(笑)
音楽にしかできないことを
レッスンを通して伝えていきたいと思っています。
’08年から教室運営を始めました。
右も左もわからぬまま生徒さんの募集を始め、指導の方法もすべて初めての中、だんだんと要領をつかみ始め、今では多くの生徒さんに支えられながら運営できていることに感謝しております。
今までに多くの方々にギター・ウクレレの指導をしてきましたが、逆に教えられていることも多々あります。
色々な職業、学生の方々から聞く話は新鮮で、今まで知らなかった世界を疑似体験できました。
そんな中、指導する際に一番大事だと感じたのは
「信頼関係」でした。
どんなに楽器が上手く弾けても、
どんなに教え方が上手くても、
生徒さんと良い関係が築けていなければ伝わりません。
「指導」とは
上下関係でつながるのではなく、横の関係。
教える側と教わる側の二人三脚であるべきだと考えています。
「顔がわかる」教室とは
写真やプロフィールではなく、
どのような人柄で、どのような考え方なのか、
それがわかるような教室運営を目指していることを表しています。
スペインのセビリアに滞在している時でした。
グアダルキビル川の近くの公園でギターを弾いていると、
たくさんの人に触れあう機会がありました。
10人以上の子供に囲まれて、「もっと弾けー!」と声をかけられたり
何も言わず立ち止まって聴いている人、ホームレスの方が「昔ブルースを弾いていたんだ、ギター貸してくれ」と言ってブルースを弾き始めたり。
そんな中、
アルゼンチンから旅行中の父子がたまたま通りかかりました。
子供は3歳くらいだったと思います。
不思議そうにじっくりギターを眺めていました。
そのうちに、その子が両手でギターの弦に触って音を止めてしまいます。
僕は父親と顔を見合わせ、お互い大笑いしました。
そして父親は言いました。
「彼にとっては、なぜ音が出ているかわからないから、まるで魔法なんだ」
この言葉は今でも心に残っています。
音楽は言葉や人種、文化の壁を簡単に跳び越えます。
それを実感できる出来事でした。
「音楽は魔法」
このことを少しでも多くの方に伝えられるように
指導していきたいと思っています。
「Tritone」(トライトーン)とは
不協和音のことです。
一見ネガティブなイメージの言葉ですが、
音楽の世界ではこの不協和音の後には安定した響きが続きます。
大変だった練習の後に得られる満足感
緊張した演奏の後に訪れる充実感
そのようなストーリーを描いて名付けました。
「Tri」は「Try」と発音が同じということで、
新しい曲、音楽に積極的にチャレンジする姿勢を表しています。
また
「Tri」=「3」は安定する最小の数、形であり
講師と生徒の絆
生徒同士の繋がりの堅さ
教室の繁栄安定
をイメージしています。